森友問題はアベノミクスを終焉させるかも!?投資家は問題の推移を注視したい

森友決裁文書の改ざん問題が連日報道されている

 

新聞、ニュースは言うに及ばず、ワイドショーでも連日「財務省による森友決裁文書の改ざん問題」が取り上げられており、広く国民の注目を浴びている。

政府は、公文書の改ざんについて財務省とりわけ、当時理財局長だった佐川前国税庁長官の責任とするべく、問題の落としどころを探っている様にみえるが、麻生財務相の辞任ひいては安倍総理への責任波及は避けられない事態になってきた。

行政への信頼は失墜し、政治家の関与も疑う余地のないことから、この問題が政治問題だけにとどまらず刑事事件へ発展することも想像されよう。

5年以上にわたって安定していた安倍政権がいよいよ揺らぐのか、また国民生活や投資環境に今後どのような影響が出てくるのかが、個人投資にとっては一番の関心事だろう。

 

安倍内閣が退陣したら、日経平均株価は2,000円も下げるかも?

 

経済評論家の山崎元氏が、ダイヤモンドオンライン(3月14日付)に興味深い記事を寄稿されていた。

http://diamond.jp/articles/-/163281?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor

山崎氏が指摘している通り、今年2月上旬以降、株価は不安定で上下に大きく変動しているが、過去5年にわたる日本の株価は「アベノミクス」といわれる大規模な金融緩和を中核とする経済政策によって上昇してきたことは間違いない。

日本経済の好調さの理由はさまざまな見方があり、アベノミクスだけではなく、米国をはじめとする海外経済の拡大が大きな理由であると筆者は考えているが、当面の株価に限っていえば、もしもアベノミクスが中断されたり、継続されるとしても何らかの理由で頓挫することがあれば、相当に大きな悪材料であることは疑いの余地はない。

言い換えれば、過去数年間、国内外の投資家は、日本銀行による大規模な金融緩和政策(長短金利操作付質的量的金融緩和)が継続されることを頼りに日本株に投資してきたと言えよう。

 

山崎氏は、アベノミクスがとん挫した場合、為替レートは5円から10円程度の円高、すなわち1ドル100円を上回る水準まで円高ドル安になり、株価は日経平均でざっと2,000円程下落する悪材料になり得ると予想している。

 

森友問題に端を発する政治リスクに対して、個人投資家はどうしたらいいのか?

 

安倍内閣の退陣ないしは政権弱体化でアベノミクスがとん挫した場合、山崎氏の予想するレベルの円高や株価下落になるかどうかは分からないが、政治リスクを最も嫌う外国人投資家の日本株買いを手控えることは明白なので、日本株や関係する投資信託を保有している個人投資家は、現時点で利益が乗っている銘柄があれば徐々に利益確定の売却をされてはどうだろうか。

森友問題が今後どの様な結末を迎えるにしても、新事実や政治家の関与が明らかになる毎に、株価や為替にはマイナス材料になるので、短期〜中期投資の観点からは、保有するリスク資産の売却を早めに進めるのが賢明かもしれない。

もちろん、長期投資の観点であれば、森友問題に一喜一憂する必要はないし、相場が大幅下落しても投資は継続、さらには追加資金で買い増しをするチャンスと言えよう。NISA(つみたてNISA)やiDeCo(確定拠出年金)による積立投資を利用して株式投信を購入いる皆さんは心配する必要はないだろう。

 

もし、森友文書の改ざんが1年前に発覚していたら・・・

 

4月に任期満了を迎える日本銀行の黒田総裁は、既に再任が決まっており、新たに任命される副総裁人事の顔ぶれを見る限り、これまでのアベノミクスを支えた異次元の金融緩和政策は当面は継続される見通しである。

もしも、昨年中に財務省による森友文書の改ざんが判明したとしたら、国会同意人事である日銀総裁の再任はすんなりと決まっただろうか?国会審議が大紛糾する中で、黒田日銀総の続投は実現しなかったかもしれず、金融緩和の行方にも大きな影響があったはずだ。

また、自民党が大勝した昨年の衆議院総選挙も、森友文書の改ざんが発覚した状況下であったのなら、そもそも安倍首相は衆議院の解散総選挙に打って出ること自体ができなかったであろう。

 

森友問題により、今秋に行われる自民党総裁選挙における、安倍首相の3選が不確かになってきた。また、政治が不安定化する中で経済や株価に悪影響が及べば、2019年秋に予定されている消費税増税の実施もどうなるか分からない。

森友文書の改ざん問題は、政治・社会・投資環境などいろんな分野へ影響を与えることを、私たちはしっかりと認識して問題の推移を見守りたいものだ。

at 16:56, gmoneylife, -

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賢い歯科選びの基準を教えます!

賢い歯科選びの基準とは

 

診察を受けようとする歯科医院が、優良なクリニックであるかどうかを見極めるためには、患者である私たち自身がしっかりとした判断基準を持たなければならない。

筆者が考える選択基準は以下の通りである。

 

✔自宅近くとか、勤務先から通院しやすい場所にあるといった理由で歯科医院を選んだはいけない。友人や会社の同僚から評判のいい歯科医を紹介してもらうのが手っ取り早いが、それでも良い歯科医であるかどうかは自身で判断しなければならない。

 

✔初診時に、治療方法に関するアンケートなどを必ず行って、保険治療を優先するか、場合によっては自費治療も選択肢に入れるかといった患者の希望を尊重する歯科医院であるかどうかを確認する。

 

✔電話予約をした時点で、少しでも感じが悪いと思ったら、その歯医者とは相性が悪いと判断するのが無難である。また、実際に歯科医院に訪れてみて、受付の対応が雑だったり無愛想だったりした場合も同様である。一度診察を受けてからすぐに歯科医を変えるのは、支払った初診料が無駄になると思われがちだが、その後も相性の悪いクリニックに通い続けて治療費を払うことを考えたら安いものだ。

 

✔治療を受けて虫歯が一旦治ったとしても、口腔内の環境が悪ければ、再び虫歯になる可能性が高い。よって、治療とは別に、歯科衛生士による歯石の除去や歯磨き・デンタルフロス・歯間ブラシの使い方を丁寧に指導してくれる歯科医院は好感が持てる。ただし、患者に対してオーラルケア用品を執拗に販売するような歯科医院は少し疑った方がいい。

 

✔高額な自費治療を受ける場合、それに関して丁寧な説明もないまま治療を進めたがる歯科医はNGだ。治療を受ける、受けないの選択肢は患者側にあるので、もし迷ったら一旦持ち帰って検討すること。セカンドオピニオンを求めて、他の歯科医院に相談に行くのも賢明である。

 

歯科医院のホームページやクリニックの待合室に掲示されている院長紹介などからも、歯科医院の質を判断できる場合がある。例えば、院長紹介のページが長すぎる歯科クリニックは少し疑った方がいいかもしれない。よく分からない英語表記の資格がたくさん記載されていて、一見立派そうな歯科医に見えても実際には講習会やセミナーに参加しただけといった見せかけの資格である場合が多い。資格や経歴を一概に否定はしないが、筆者はこの様な院長紹介をしているクリニックは避けるようにしている。

 

 

80歳で自身の歯20本を維持することが健康の目安だ

 

80歳になった時、自身の歯が20本以上あるかどうかが健康な高齢者の1つの基準とされている。なぜなら、目安として20本の歯があれば、入れ歯なしにほとんどのものを食べられるからだ。ちなみに、厚生労働省は「8020運動」として、高齢者の口腔ケアを推進している模様だ。

 

日本経済新聞の2017年6月2日の記事によると、80歳で自分の歯が20本以上ある人の割合が推計で51.2%に上り、初めて2人に1人以上になったとする歯科疾患実態調査(2016年)の結果が公表されている。

40.2%だった2011年の前回調査から10ポイント以上増えていて、調査を行なった担当者によれば「歯を強くする成分を配合した歯磨き粉が普及してきたほか、高齢者らの口腔ケア意識が高まった結果ではないか」とのこと。

 

 

オーラルケアにはプロである歯科医の助けを取り入れよう

 

80歳で自分の歯を20本保つことを目指して、皆さんもオーラルケアをしっかり行おう。しかし、歯周病予防などは自身によるセルフケアだけでは難しいため、歯科医によるプロのケアを取り入れることが、高齢になっても歯を維持するためには効果的だ。

若い時から虫歯治療の時以外でも歯科医院へ定期的に通う(検診やクリーニング目的で)ことで、正しいオーラルケアを学び、欧米人並みの予防意識を習得ことがその第一歩となるだろう。

 

日頃からオーラルケアが無頓着で、歯科選びに無関心である人への教訓になれば幸いである。

at 18:28, gmoneylife, -

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歯科選びに無関心な日本人は、欧米人と違いオーラルケアに無頓着過ぎる?

皆さんは、普段歯のケアにどれだけ気を配っているだろうか?毎日3回、食後にしっかり歯磨きをしている人はそれ程多くないと思われるが、生まれつき歯が丈夫で虫歯になりにくい体質であれば、歯医者のお世話になることがほとんどないという人もいるのかもしれない。

しかし、人生100年時代を迎えるにあたって、歯周病を含めて口腔内の健康に全く注意を払わなくて済むという人はほぼいないと言っていいだろう。



日本人は治療のために歯科へ行くが、諸外国では事情が全く違う


多くの日本人は、歯の痛みを自覚してそのまま放置できないくらいの症状になった時や、過去に治療した歯の詰め物や被せ物が取れてしまった場合に、その治療のため仕方なく歯医者へ行くというのが実態ではないだろうか。


そもそも論であるが、「歯科の受診=治療」という日本人の認識は誤っている。


諸外国では、大半の人が歯科に「予防のために通院する」という考え方が常識になっているからだ。


随分前のことになるが、筆者が米国カリフォルニア州の大学へ留学した時、親不知の痛みが酷かっため現地で歯科を受診した経験がある。その際、米国では歯科クリニックに通院する理由の約8割が歯のクリーリング、そして5割以上が治療でなく「虫歯の予防」のために通院しているという話を歯科医から聞いた。

その時、日本と米国では、歯の健康や歯科受診に対する考え方が大きく違うことを強く実感した。



欧米では、6割の人が予防のために歯科通院をすることなどオーラルケアに対する意識が高いことが明らかに


歯磨き用品などの一般用消費財メーカー大手のライオンが実施した「日本・アメリカ・スウェーデン3カ国のオーラルケア意識調査2014年」によると、日本人の歯科通院目的は全体の6割が「虫歯治療」であるのに対し、欧米では約6割が「予防のため」に通院していることが明らかになっている。

https://www.lion.co.jp/ja/company/press/2014/pdf/2014023.pdf


普段から食事の後に、ガムやミントタブレットを利用して口臭予防をしている男性は筆者の周りにいるし、またランチ後は必ず歯磨きをしてオーラルケアをしている女性を多く見かける。

しかし、欧米人と比べるとそんな日本人の対策方法はまだ不十分といったところなのだろう。アメリカ人やスウェーデン人の徹底したオーラルケアへの高い意識が、この意識調査から伺える。



日本人の歯医者選びは間違っている


ところで、皆さんは歯医者をどの様にして選んでいるだろうか?

「家の近くにあるから」などの些細な理由だけで歯科クリニックを決めている人がかなり多いと思われる。

筆者の自戒の念を踏まえて言わせてもらうと、「歯科医はしっかりと選ばなければ、確実に損をする」と断言しよう。


筆者は、かつて1年前につけたばかりのセラミックスの被せ物(クラウン)が、食事中に割れてしまったことがある。早速、治療をした歯科医院に行って保証について相談すると「治療後に定期的にメンテナンスを受けに来ないと保証は効きまません』とぞんざいな対応をされ、再治療費として6万円が請求されると説明を受けた。治療を受けた際、5年間はクラウンを無償で保証すると説明を受けていたため筆者は納得がいかず、その時点で歯科クリニックを変えて治療をし直した。


その歯科医院では、クラウンの治療が終わった時点で、次の診察の予約の話はなく、その後の定期メンテナンスの案内もなかったので、治療完了で通院は終わりだと思っていた。

「たまたま勤務先の近くにあるから便利だ」と歯科クリニックを安易に選んでしまった自分の過ちだと大変後悔している。


日本全国には、開業している歯科医院が6万以上もあると言われているが、その中から信頼できる歯科医を選ぶのは至難の技だろう。でも、歯科医は慎重に選ばなければ、いい加減な治療をされたり、ぼったくりに近いくらい高額な請求をされる可能性もある。ましてや、自費診療や治療が長引くとされる歯周病治療を受ける場合には、特に注意が必要だと肝に命じて欲しい。


筆者の60歳代の相談顧客で、インプラント治療を受けた人がいるのだが、歯科医院での事前説明が不十分(インプラント治療は、喫煙者や特定の骨粗しょう症などの疾病がある場合は不向きであることなどの説明が曖昧だった)だったために、治療後の経過が悪く、最終的に大学病院の口腔外科で再手術を受けることになった。総額で100万円を超える高額な治療費はもちろんのこと、この方が受けた心身の負担は相当なものであったと察せられる。

歯科選びは、慎重にも慎重を期すべきなのだ。


次回コラムでは、賢い歯科選びについて考えてみたい。

at 20:08, gmoneylife, -

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「子どもが生まれたら、学資保険に加入!」はもう時代遅れ?

学資保険は、教育費のための貯蓄方法として本当に有利なのか? 「学資保険は、払い込んだ保険料総額より、受け取る満期金が少なくなる、すなわち元本割れだから損だ…」といったコメントを、近年、ネット上やマネー雑誌等で見かけることが少なくない。

 すでに、当サイトでも、学資保険について指摘をされているFPの方もいらっしゃるが、保険会社とて、予定利率(加入者が支払った保険料から、販売や事業に係る経費を差し引いた純保険料が、実際に運用される際の利回り)が非常に低い現状では、元本割れもしくは、返戻率の非常に低い学資保険となることもやむを得ないということなのか…。

 筆者は、これまでに数多くのライフプランや資産運用相談を受けているが、その中でも子供の教育資金準備についての相談は、20歳代後半から40歳前後までの比較的若い現役層の相談者から多く受けている。本コラムでは、学資保険を教育費準備として活用する場合、それが本当に有利なのかを冷静に検証・分析をしてみたい


 

学資保険の昔と今


 そもそも学資保険(民間生保では、”こども保険”等といった商品名を使うケースもある)は、かんぽ生命(全国の約2万か所の郵便局にて取扱販売)の提供する商品が有力で、かつては圧倒的な市場シェア(およそ70%)を持っていた。しかしながら、近年は、市場シェアが30%程度まで大幅に落ちこんでいる様である。

 背景として、比較的高利回りの商品を民間生保が次々と投入していることが影響しているのだろう。分かり易くいうと、郵便局の学資保険は、払い込んだ保険料の総額を、学資として受け取る満期金が下回るという、実質的な元本割れをしているが、一方で民間生保が販売する商品の方は、満期金が保険料総額より多く、返戻率は総じて100%を上回っているのである。

 参考までに、主な民間生保の学資保険の返戻率の例をあげてみる。
 
第1位 フコク生命 未来のつばさ 111.4%
第2位 アフラック 夢見る子どもの学資保険 105.3%
第3位 ソニー生命 学資保険 105.0%
 いずれも、契約者である親の年齢は30歳で、被保険者である子の年齢はゼロ歳時に加入し、高校入学時もしくは大学入学時に満期金を学資として受け取ることを想定している。ちなみに、各社で満期時の設定や満期金の受け取り方・頻度は様々で、全くの同一プランではない。

 尚、学資保険は教育費準備の貯蓄商品であるとともに、保険商品であるため、保障(死亡保障)が付加されている。つまり、万一、契約者である親が死亡した場合は、その後の契約期間における保険料支払いが免除されることや、子どもが死亡した際は、一定の死亡給付金(払込済みの保険料相当額の場合が多い)が支給される。よって、運用利回りを元本保証である定期預金等と直接比べて優劣を単純に判断することはできない

 一方、かんぽ生命の学資保険は、返戻率が99%程とやや元本割れをするのだが、その理由は本来の保障機能に加えて、子どもの医療保障が特約で付加されているためだ。

 長引く低金利の時代であるが、少しでも有利な貯蓄方法を見つけたい子育て世代にとっては、元本割れは受け入れがたいことであり、子どもの医療保障は本当に必要かどうかを合わせて考えれば、おのずと、かんぽ生命の学資保険は選択肢から外れるのが自然なのかもしれない。


 

資金準備する上で大切なこと


 さて、ここからが筆者の強調したいポイントである。お子さんのいる家計にとって、教育費準備がライフプランの中の欠かせないライフイベントであるのならば、資金準備をする上で何が重要なことなのか…。

 「それは、子どもが生まれた時点で、入学金や授業料といった教育資金が必要な時期は通常は確定していることである。」

 教育資金が必要な時期になって、もし準備していた資金が想定より貯まっていない、あるいは運用が失敗して、資金が大きく目減りしてしまうことは許されない。不足する資金埋め合わせのため、運用期間を延長し、子どもの入学時期を1年や2年遅らすことは、現実的にはできないからだ。

 要は、教育費が必要な時期が定まっているのであれば、それまでの15年もしくは18年といった長期の準備期間があるとはいえ、運用の失敗つまり、大きな元本割れは避けなければならないということである。その点で、教育費準備は、住宅取得資金や老後資準備と性質が異なるのである。

 よって、原則として、リスクのある資金運用手段は、教育費準備としてはふさわしくないのである。無論、株式投資で、教育費を準備するという人は少ないであろうが。


 

「個人向け国債」がお勧め


 安全性を確保しながら、効果的に教育費を準備するにはどうしたら良いか…。現時点で、筆者が相談者へアドバイスするとしたら、個人向け国債で学資を準備することをお勧めしたい。その理由は以下の通りだ。

 
低金利とはいえ、銀行の定期預金金利よりも十分有利で、利回りは0.48%(変動金利型10年物で、第46回分・平成26年2月17日の発行条件)

●変動金利であるため、今後インフレが進行し実勢金利が上昇しても、適用利率は金利もそれにつれて上昇する(半年毎に金利は見直される)

●購入後1年経てば、いつでも元本にて換金できる(直近2回の利子相当分は差し引かれるが)

●額面1万円から、1万円単位で購入でき、募集・発行も毎月実施されていて、継続的な少額積立購入に適している

●当初は、期間10年で運用し、満期時に、期間3年や期間5年の固定金利型へ柔軟に預け替えすることができる
 大切な教育資金の原資を減らさないためには、単に元本確保ということだけでなく、インフレ対応ができるという点で、個人向け国債の有効性を筆者は訴えたい

 仮に、現状の変動金利型10年物の年率0.48%の利率が、18年継続した場合、単利計算で税込みであれば、返戻率は108〜109%となり、民間生保の学資保険と比べ、条件で遜色はない利回り水準でもある。

 日本銀行が現在推し進めているインフレ目標2%が安定的に実現できた場合は、長期金利の水準(個人向け国債の利回りの基準金利)は、現在の0.6〜0.7%より大きく上昇するはずなので、学資準備を念頭にした変動金利型の10年物個人向け国債の返戻率は、実際もっと高くなることが想定される。

 念のため申し上げておきますが、筆者は決して学資保険の商品性を全否定はしておりません。あくまで保障機能が付加されていることが、保険商品の本質であることから、返戻率の高さだけで、商品の有利・不利は断言できないということだ。

 ちなみに、かんぽ生命が、金融庁と総務省の認可を受けて、今年4月に新型の学資保険を発売する予定であることが、先日報道された。保障内容を見直して、返戻率を高める見込みで、民間生保との競争はますます激しくなるかもしれない。

 教育費準備の手段として、学資保険はこれからも、子育て世代にとって有力な選択肢であるかもしれないが、より経済・金融情勢を踏まえ、長期的な視点で、運用方法を吟味・選択する必要が高まっていることは確かであろう

at 19:35, gmoneylife, -

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自動車保険 「等級別料率改定」の3つのポイント 使う時は慎重に

 読者の中で自動車ユーザーであれば、すでに周知のことと思われるが、自動車保険の等級別料率が、平成24年10月より改定がされた。ただ、損害保険会社により、改定の実施開始時期はまちまちであり、大手損保が平成24年10月1日に改定を行った一方、通販系損保と言われるインターネット経由での販売が主力の損保会社の多くは平成25年4月1日もしくはそれ以降に改定を行っている。 

 そもそも、自動車保険の保険料は、自動車の用途(業務や通勤で使用するのか、レジャー使用のみか)や車種別のリスクに応じて定め保険料に、個々の契約のリスク実態に応じた各種係数(割増もしくは割引率)を乗じて計算される。いわゆるノンフリート等級係数は各種係数の一つであり、自動車一台ごとに前年契約の等級と、事故の有無・件数に応じて決定され、1等級から20等級に区分されている。

 つまり、等級のアップ・ダウンにより、無事故の契約者と事故有りの契約者の保険料における割増引率に差を付ける仕組みが自動車保険の等級別料率制度であるのだが、今回の制度改定では、留意すべき制度がいくつか導入された。

 以下に、改定のポイントを3つにまとめる。
 
●等級係数が、「無事故係数」と「事故有係数」に細分化された(詳細は、SBI損保提供のウェブページを参照)
http://www.sbisonpo.co.jp/company/information/2012/1225.html
●等級据置事故が廃止され、1等級ダウン事故が新設された

●事故有係数適用期間が新設された
 改定前であれば、前年に事故が有る契約者でも、事故が無い契約者でも、同じノンフリート等級係が適用されたが、改定後は無事故係数と事故有係数に細分化されることにより、同じ等級でも割引係数に差が出る仕組みとなったわけだ。

 また、飛び石やいたずらによる自動車の破損や損傷の修理のため、車両保険を使用し保険料を受け取ると、改定前では、翌年の等級は据え置かれたが、改定後は、「1等級ダウン事故」として扱われ翌年の等級が1等級下がるとともに、事故有係数が適用される

 さらには、事故有係数が新設されたことにより、その適用期間が定められた。事故が発生し、保険金の支払いを受けた場合、翌年から「事故有係数」が適用された上で、3等級ダウン事故1件につき3年間、1等級ダウン事故1件につき1年間適用される。

 つまり、一度、3等級ダウン事故を起こして保険料支払いを受けた場合、翌年以降3年間は、割引率が低く「無事故係数」より不利な「事故有等級」の適用を受けることになった。

 今回の等級別料率制度改定の趣旨を簡単に言い表すと、「事故を起こした(今後も事故を起こす可能性が高いと考えられる)契約者への保険料負担が、従来以上に重くなる制度に改定された」といってよいだろう。

 すなわち、自動車ユーザーにとって、事故が発生した場合、保険利用をすべきかどうかの選択がより重要になったというべきか。等級ダウンに加え、事故有係数が適用されると、同じ等級でも最大で22%程度割引率が変わるため、事故が発生した翌年以降の保険料負担がこれまでと比べ大きくなるからだ。今後は、事故の損害に対して保険を使わない方が有利となるケースが増えるだろう。

 かくいう筆者も自動車ユーザーの一人であり、今回の料率改定を機会に、自動車保険の補償内容を見直すことにした。車両保険の免責金額の設定もしくは、免責額を増やすことで、保険料をある程度抑えることが可能になったが、そのための判断には、修理代がいくらまでなら、保険を使わないことが有利かを試算することが大切である。

 自動車ユーザーにとっては、自動車の維持費・保有コストについて、今まで以上に真剣に考えなければならない時代になったことは確かだろう。

at 19:31, gmoneylife, -

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