<< REITへの投資を考える | main | 郵政公社の投資信託 >>

保険金不払い問題をどうとらえるか。

昨今の一連の保険金不払い事件に関連して、金融庁は今年2月に生命保険各社に対して、支払うべき保険金が不払いになっているケースを徹底的に調査するように命じました。
報道によれば、生保各社による2001年度から2005年度までの内部調査の結果、生保38社で合計12万件余り、金額にして263億円余りの保険金の不払いが発生していることが判明したとのことです。
不払い件数の多さ、金額の大きさに対して驚きを持たれた方が多いと思いますが、今まで業界内で大方黙認されてきた、生保各社の保険金支払手続きにおける実務と慣行が、ようやく表面化したというのが個人的な印象です。
よくよく考えると、これだけ多くのケースで、生保各社が払うべき保険金を払っていないということは、それらが、生保各社の収益の一部になっているはずだということです。さらにいえば、日本における利用者保護の状況が、いかにお粗末かということに大きな問題意識を持たざるを得ません。
この保険金不払い問題の根源は、保険の売り手と買い手の間の「情報格差」あるいは「情報の非対称性」だといえるでしょう。経済学でいうところの「情報の非対称性」とは、特定の製品・サービスを売る方と、買う方では、保有する情報の量・質に明確な差が存在するということです。それは、今回問題になっている保険商品(金融商品全般を含む)にも該当します。最近の生命保険の商品は非常に複雑化しており、付帯的な条件や免責約款などを完全に理解することはほぼ不可能といわれています。売る側である保険営業職員でさえ、全てを明確に理解できていないケースもあるという状況です。このように複雑化した保険商品を、買う側である利用者が本当に理解することはできるでしょうか?ましてや、実際に保険事由(保険金の支払いに該当する事態)が発生した際、保険金がいくらになるか、いくら請求できるかを加入者自身で把握・算定することはとても困難です。よって、保険会社が支払う保険金の金額に、疑問を持つ人が少ないのが現実なのでしょう。保険会社による故意の保険金不払いは論外ですが、事務手続きミスや、加入者からの請求がないからといって、本来支払うべき保険金を支払わないという保険会社の体質改革を切に期待したいです。
このような情報面・知識面で弱い立場にある保険加入者を、常に買い手側(加入者側)の立場で助言・アドバイスができるのは、保険会社とは利害関係のない「独立系ファイナンシャルプランナー」です。今後保険加入や契約見直しを検討されている方は、独立系FPを相談相手として是非活用してみてはいかがでしょう。

at 16:14, gmoneylife, -

comments(0), trackbacks(0), -

comment









trackback
url:http://blog.greenmoneylife.com/trackback/529056