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長期の為替見通しを外貨準備の視点から

このブログの読者の多くは、外貨投資の経験があると思います。ほぼゼロ金利の円と比較して、先進国通貨を含めた外国通貨は圧倒的に高金利であることから、その金利差だけを考えても外貨投資は大変魅力があります。ただし、新興国や途上国のハイイールド債やジャンクボンドに投資するのを除けば、唯一の懸念は為替リスクでしょう。現状では、米国債や豪ドル建て国債をはじめ先進国の国債ベースの金融商品への投資であれば4%後半から6%台以上の確定利回りでの長期投資が十分可能でし、手軽に始める外貨商品では外貨預金や外貨MMF等も容易に高金利を享受できます。しかしながら、為替変動リスクを考慮すれば円ベースの利回りは、円安局面では外貨建ての利回りを上回ることもありますが、著しい円高局面では元本割れになるケースが起こります。また為替コストも円ベースでの利回りを低くする要因でしょう。
そこで、外貨投資を行うタイミングにあまり神経質にならず、投資の判断材料として「世界の外貨準備」に着目してみてはどうでしょう。国際通貨基金(IMF)によると、今年6月末時点での世界の外貨準備で、通過が判明している分の構成比率は、以下の通りです。

米ドル・・・約65%
ユーロ・・・約25%
ポンド・・・約4%
円  ・・・約3%

重要なことは、各国の政府・中央銀行の保有する外貨資産の通貨構成で円の比率が、近年確実に低下してきていることです。世界第2の経済大国の通貨でありながら、外貨準備通貨としてユーロに比べて著しく劣り、またポンドよりも比率が低いのが現状です。最近では中国人民銀行(中央銀行)が、外貨準備としての円建て資産の比率を下げています。このような現状を踏まえますと、中長期的には、円の国際決済通貨としての立場はもちろんのこと、通貨の信用力としてもますます低下して行くことも予想されます。
日米金利差を利用した円キャリートレードに代表されるような投機資金による短期的な円売りドル買いによる最近の円安局面(今年10月の1ドル120円レベル)や、日銀の早期利上げ観測の強まりからくる円高局面などを注視し過ぎて、外貨投資のタイミングを図りかねている方々には、世界の外貨準備の通貨構成比率が将来どのようになるのかという視点で、外貨への長期投資を検討されてみてはいかがでしょう。つまり長期(5年から10年)のスパンで観た場合、円の対外価値は次第に低下していくのでは、というが個人的な予測です。円ドルレートで言えば1ドル130円程度またはそれ以上の水準は、十分に起こりうると言えます。すでに、対ユーロでは円は史上最安値を更新(12月13日時点で1ユーロ155円)しています。ユーロ経済が比較的堅調で政策金利の利上げ余地があるという短期的な要因もありますが、世界の外貨準備の通貨構成を踏まえたより長期な視点で考えれば、円安ユーロ高はさらに進む可能性もあります。

繰り返しになりますが、以上の為替水準に対する視点は、あくまでも長期的なトレンドを踏まえたものです。外貨投資の中には、外国為替証拠金取引(FX)を利用したレバレッジ効果で短期間に大きな為替差益を得ようとする投資(投機?)商品もありますが、これはあくまでも短期の為替変動に主眼を置いた投資対象と言えます。
一般の投資家の方々が、将来のライフイベントのため、あるいは老後資金準備のために長期で安定した運用効果を得るために高金利の外貨投資を検討する際、為替水準の長期見通しをしっかりと持った上で資産運用プランを考えることが大変重要です。

at 14:51, gmoneylife, -

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