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プロスポーツ選手の資産運用

先日、あるプロスポーツ選手の奥様が、当FP事務所へ資産運用についての相談に来られました。
よくよくお話を伺ってみると、「知り合いから紹介されたハイリターンの投資話にのって多額の損失を出したので、なんとかそれを取り戻したい。有利な投資先はありませんか?」というものでした。
プロスポーツ選手に限らず、芸能人・有名人あるいは高額納税者となれば、いろいろな投資案件の情報や誘惑が多く、誰々の紹介や「有名人の誰々も投資して非常に儲かっています」と言って金融商品の勧誘をされることが多々あることでしょう。
いうまでもなく、プロスポーツ選手は長期間保証される職業ではありません。若くて第一線で活躍している時期は年俸も高く、スター選手にもなればCM契約等の副収入(所属しているクラブ・球団との肖像権の扱いが絡むケースが多いですが)も得られるでしょう。
プロスポーツ選手は自身の類まれな能力を発揮して、好きなことが出来るという自己実現をなし、さらには多くの人々に夢や希望を与えるすばらしい職業である反面、経済的な面では今の収入がいつまでも続く保証が無い危うい経済基盤の上に立つ存在でもあります。一旦ケガに見舞われると途端に収入が激減し、最悪の場合は収入が無くなることもあります。もっとも複数年契約規定などにより一定額を当面の期間補償されるケースもありますが、それもいつまでも続くものではありません。よって、一般の給与所得者・事業所得者とは異なったライフプラン設計と資産運用を行う必要があります。
具体的には、現役バリバリに活躍している頃から、年収の少なくても1〜2割程度を将来の備えとして、貯蓄や運用原資として確保しておく必要があります。また将来の年俸の増加も保守的に見込んで、万一ケガなどで選手として働けなかった場合に備え、常に2〜3年間の生活費を預貯金として確保しておきます。
仮に年収の1〜2割の投資原資が毎年確保できるとすれば、一般のサラリーマンとは違い1千万単位の金額になることも多いと思います。そうなると闇雲にハイリスク・ハイリターン商品に手を出さず、米国債券等をベースにした確定利回り商品で長期運用をし、また株式等のリスク商品を運用対象とする場合でも、十分な分散投資を心がけることが大切です。当初の投資原資が1千万以上あれば、たとえ利回りが約3%程度であっても複利効果で。10年後には確実に3割以上、15年後には5割以上運用益が得られる計算になります。また現役引退する時期が、30代後半前後からと一般の方よりとても早いことを考慮して、個人年金タイプの保険商品も運用対象の候補の一つに挙がるでしょう。

一度出した損失を取り返そうとする志向で、資産運用をすることはまず成功しません。大きな痛手を被ったことを教訓になり、授業料を払って勉強をしたと前向きに考え、堅実なライフプランそして長期安定の資産運用を心がけるきっかけにして欲しいと私は考えます。今回のご相談者の方へは、資産運用の前に、まずはライフプランおよび家計収支の管理をしっかりと行うべきとのアドバイスを致しました。ご相談者は、経済・金融・為替市場に対する興味を強く持たれ勉強熱心な方でしたので、ヘッジファンドやハイリターン商品への投資は、家計管理が整った段階で余裕資金の範囲内で行うことは結構でしょう。
独立系FP事務所であるFPオフィスKは、収入の長期安定が見込めない職業スポーツ選手のライフプラン設計に基づく資産運用のよきアドバイザーとして尽力したいと考えております。

at 16:05, gmoneylife, -

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