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資産運用 2つのアプローチ

證券会社や銀行の投信販売窓口で、最初に必ずといってもよい程訊ねられる質問があります。

投資信託や各種金融商品の販売担当者は、資産運用を検討されている顧客に対し、「どの程度のリスクがとれますか?」という問い掛けをします。

この質問の意図は、お客のリスク許容度を尋ねているのであり、彼らはそれを踏まえて自社で取り扱う金融商品群のカテゴリを絞り込み、そして具体的なファンド等をピックアップし、その商品の説明および勧誘を行います。これが通常、金融機関において行われる資産運用コンサルティングおよび販売勧誘の流れであると思われます。
所与のリスク許容度の範囲で、もっとも高いリターンを目指す運用法を選択する手法を「リスク許容度アプローチ」と仮に呼びましょう。
金融機関にとって、このアプローチはある意味で合理的であり、また顧客の保護を目的とした金融商品販売法で規定している”適合性の原則”
(顧客の投資経験や財力に見合った勧誘を行うこと)に倣った営業行為とみることができるでしょう。

一方、独立系ファイナンシャルプランナー・FPが顧客に対して行う資産運用コンサルティングの仕方は、これとは全く異なります。
独立系FPは、顧客(相談依頼者)のライフプラン(将来の夢や目標・計画)を金額に置き換えて、それを実現するには、どれくらいの期間で、どれだけの利回りを必要とし、それを目標とするかを決める逆の手法すなわち「目標リターンアプローチ」をとります。
目標リターンを実現するための必要なリスクはとるが、必要最低限を超えるリスクは決してとらないという運用スタンスを基本としています。
極論すれば、顧客の夢や目標が、預貯金程度の利回りで実現可能であれば、リスクをとった資産運用をする(必要がリスクのある金融商品に手を出す)必要は全くないのです。

資産運用をするためには、必ず目標があるはずです。ただ余裕資金がたくさんあるから、それを殖やしたいとか、ただ漠然と、将来への備えてして資産運用をするということはあってはなりません。ライフプラン上の夢・目標があって、はじめて資産運用プランが作れるのであり、そして目標リターンを設定することが、アセットアロケーション(資産配分)からなるリスク分散や金融商品選びを行う上での大前提になるのです。

また、目標リターンアプローチを取ることにより、夢と現実のギャップを把握することができます。このアプローチで資産運用プランを進める中で、プラン実現には多少の無理が生じることが多いでしょう。その際は、下記の項目で運用プランの前提を見直すことが大切です。

●目標金額を少なくする→ 夢・目標を現実的なものにする
●実現する時期を遅くする→ 運用期間を長くする
●運用元本を大きくする→ 仕事で稼ぐ等して、投資金額作りを地道に行う


金融機関での相談で行われる資産運用のアプローチには、目標リターンの設定を行うというプロセスがないことがほとんどではないでしょうか。
銀行や証券会社の目的が、投資信託・ファンド・年金保険等各種金融商品を販売することである以上、顧客のライフプランに基づく目標リターンについての意識が薄いのは当然のことかもしれません。
私の事務所の顧問客には、国債等の債券運用(つまり2%の目標リターン)で十分ライフプラン上の目標達成が可能であるにも関わらず、ハイリスク・ハイリターンの金融商品を證券会社の勧誘で多額に購入されてして必要以上のリスクを取らされている方が少なくありません。

資産運用をお考えの方には、まずは「目標リターン」を設定することが、運用プラン作成を行う上での大前提であることを肝に銘じて頂きたいと思います。

独立系FPが、「目標リターンアプローチ」を踏まえて、資産運用コンサルティングを提供できる唯一の専門家であると自負致します。


at 19:12, gmoneylife, -

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