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固定資産税に消費税?!

FPオフィスKのコンサルティング対象は、金融資産の運用や生命保険見直しに関する相談が大半を占めておりますが、母体となる法人が不動産会社であるせいか、関係業者や土地活用の熱心な地主さん、または事業用不動産の取得を検討される方々等から不動産の活用や売買取引に関するご相談も最近増えてきました。そこで今回は、実際のご相談事例で、焦点となりました不動産売買おける固定資産の精算についてご紹介致します。

ご相談者であるAさんは、事業用に中古ビルをB法人から購入されました。

両者は、不動産取引に関する慣例に倣い、売買代金の決済時に、固定資産税の精算を行いました。
(具体的な精算として、引渡しの前日までを売主B法人が、引渡し日以降は買主であるAさんが固定資産税を負担と合意されました)
 
この取引に際し、Aさんが支払う建物の固定資産税の精算金には消費税がかかります。
 Aさんからは、「B法人からの精算明細書によれと、税金(固定資産税)に消費税がかかっている。 こんな事があるのでしょうか?納得できないので、詳しく説明して下さい」と定期面談時に言われました。
「消費税の課税取引かどうかの観点からいえば、不動産購入時の固定資産税の精算(支払)には、消費税がかかります」とまずは、私は結論をAさん対し答えました。

どうして税金に消費税が?と疑問に思う方がいらっしゃるとお思いますが、実はこの「固定資産税の精算金」は税金ではなく、不動産の売買対価の一部であると取り決められているからなのです。
ご存知の通り、固定資産税の納税義務者は、1月1日現在の所有者です。その年の途中で所有者が変わっても、その年の納税義務者が変更されることはありません。従って、取引で慣例的に行われている「固定資産税精算金」は、税金の精算をしているのではなく、売主・買主間で取り決めた、各々の負担すべき金額(固定資産税相当額)を売買代金に上乗せしたものであると、税法では解釈しています。

例えば、事例の建物金額が4,000万円(税抜き)、固定資産税精算金が60万円の場合この取引の建物金額(税込の総額)は下記のようになります。

4,000万+200万(消費税)+60万+3万(消費税)=4,263万円

また、固定資産税の精算金の扱いは、確定申告時にも注意が必要です。この「固定資産税精算金」は、税金ではなく売買の対価ですから必要経費(損金)にはならずに、固定資産の取得原価になります。
つまり、建物価格とともに取得原価として、耐用年数に渡って減価償却される過程で、年々経費計上される訳です。

面談での説明で、Aさんは、ご納得されましたが、「税金に消費税?」と疑問に思われる方が多いのも無理もありませんね・・・というのが、ご相談を受けた私の実感です。業者の方だけでなく、一般の方々も中古物件(住宅)を購入される際は、固定資産精算金にかかる消費税については十分に留意された上で、確定申告等をされることをアドバイス致します。
因みに、判例として国税不服審判所は、審査請求に対して平成14年8月に上記説明と同様の判断を下しています。

私は大手外資系不動産ファンドにて、経理責任者を務めておりましたので、上記の経理処理及び、税務手続きに精通しておりますが、このブログをお読みになった方で、上記の説明に不明点があれば、お知り合いの税理士等にご確認されることをお勧め致します。

at 00:29, gmoneylife, -

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