入場料のかかる書店を体験した!

先日、所用があって東京へ出かけた。久しぶりの東京出張だったが、都心エリアはあらゆるところで再開発が行われており、2〜3年程訪れていないと街並みが随分変わっていることがあり驚いてしまう。銀座周辺は言うに及ばず、渋谷駅〜代官山、日比谷、品川駅〜高輪新駅、虎ノ門・・・など、私が知っている場所だけでも10箇所くらいは挙げられそうだ。
2020年オリンピック開催に向けて、都市機能のさらなる向上を図る東京は、常に進化し続ける日本の首都として少し誇らしい気分にすらさせてくれた。

噂の有料書店『文喫』を見つけた

所用を終えた私は、赤坂見附から六本木周辺までゆっくり歩きながら都心の街並みを散策することに。特に目当ての場所があるわけではなかったが、ランドマークの六本木ヒルズもしくは東京ミッドタウンあたりを目指して冬の寒空の中を40分くらい散歩した。
六本木交差点付近まで歩いてきて、どこかでお茶をしようとスターバックスなどの喫茶店を探していた時、ある店の前で足を止めた。
かつて青山ブックセンターがあった場所に「文喫」という名の小洒落た書店が営業していた。
そういえば、あるインターネットラジオ番組で経済評論家の伊藤洋一氏が、『入場料を取る書店』が昨年12月六本木にオープンしたことを紹介していたなぁ、と思い出した。入場料はなんと1,500円である。

高級ホテルのラウンジで飲むコーヒーより高い!?

書店に入るのに入場料1,500円を払うのは正直抵抗はあったが、確か伊藤氏がこの書店内ではお茶やコーヒーが飲み放題であることを話していたので、「喫茶店の代わりにもなる!」と思い切って入店することにした。コーヒー代としては高級ホテルのラウンジより高額だが、真新しくて話題性のある有料書店を体験してみたいという好奇心が勝った。

「文喫」のホームページによると、

“本と出会うための本屋” がコンセプトの同店であり、1,500円の入場料を支払えば9時〜23時の営業時間中は何時間でも滞在でき、ドリンクは飲み放題。別途料金で軽食フードを提供する喫茶室を併設しています。
人文科学や自然科学からデザイン・アートに至るまで約三万冊の書籍を販売します。一人で本と向き合うための閲覧室や複数人で利用可能な研究室(会議室)なども完備した長時間滞在型の書店である。
と説明している。

興味本位で入店したわけだが、雑誌棚が並んでいるエントランス(雑誌コーナーで少し立ち読みするのは無料!)で、入場バッジを受け取ったら有料スペースへ入店する。
まずは店内がどんな構造になっていて取り扱う書籍はどんなジャンルがあるのかや、閲覧スペースはどれほど快適そうか、一般的な書店とはどう違うのかなど全体の雰囲気を確認するために歩き回った。そして自分の気に入りの場所を見つけるという手順になる。  開放的な店舗内は「有料なだけに一日中じっくりと快適に本を選ぶことができる!」と感じた
珈琲や煎茶はおかわり自由で、小腹を満たす食事も用意されるので、ありきたりの喫茶店で長居するより、ゆったりと優雅な時間が過ごせるこんな有料書店(本を購入しないのなら有料図書館とも言える)もありなのでは!と個人的には思った。
”本と出会うための本屋” というコンセプト通り、これまでにない本との出会いがこの有料書店にはあるのかもしれない。

アマゾンで簡単に書籍を購入できる時代に、書店の存在意義は?

アマゾンを利用すれば簡単に本を購入することができるし、目当ての本以外にも関連する書籍や読者レビューなどの情報が広範囲に入手できる様になった今の時代、書店でゆっくりと本を探すことは非日常なことになってきた。
書籍や雑誌などの出版物の販売額が年々右肩下がりの中、一部の書店は展示ブース併設やカフェとのコラボレーション、地元の催しなどと絡めた体験型の店舗作りで工夫を凝らしている。

私は、名古屋市内にある「ららぽーと名古屋みなと」の蔦屋書店を時々訪れるが、店舗はスターバックスコーヒーとコラボレートしており、趣味性の高い雑貨店やメガネ店も併設されて洒落た雰囲気がある。テーブルやソファー席はもちろんのこと、PC作業ができる快適なワークスペースカウンターが充実している。
購入したコーヒーをソファーで飲みながら、様々なジャンルの書籍(アート系、インテリア、自動車関連、歴史物などが充実している)を自由に手にとって眺めることがこの上なく楽しい。

蔦屋書店はもちろん入場料はかからない。では、蔦屋書店と有料書店の「文喫」はいったいどこが違うのか。
私は違いを上手く表現はできないが、非日常的な体験ができること、つまり「普段と違う時間が過ごせる空間であること」にその違いがあるように感じた。


有料書店は、せっかちで忙しい人には受け入れられない

入場料1,500円の書店は広く受け入れられるだろうか?目新しさや好奇心で訪れる人以外に、リピーターやビジネスユース利用での定着が、この有料書店が継続できるかどうかのポイントになると予想する。
一つ言えることは、ケチで時間に忙しい人が多い名古屋や大阪では、入場料のかかる書店はまず受け入れられないだろうなぁと、少し残念な気持ちがした。

at 23:00, gmoneylife, -

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消費税増税の際、軽減税率導入はやめるべきだ

政策の総動員で、消費税増税による景気の落ち込みは抑えられるか?


2019年10月の消費税率8%への増税をひかえ、政府から様々な対策が打ち出されている。キャッシュレス決済に伴うポイント還元や自動車関連税負担の軽減、さらには住宅ローン減税の拡充など、あらゆる政策手段を総動員する必死の姿勢が伺える。


増税前の駆け込み需要と、増税後の景気の落ち込みを抑えたい政府の危機意識は理解できるが、ルールや仕組みが複雑過ぎて国民生活に混乱を招かないか心配だ。ポイント還元政策の副次的効果でキャッシュレス社会を推進することは成長戦力に繋がる可能性があり歓迎できる面はあるが、現金支払い以外の決済手段を経験していない高齢者の皆さんにとって、クレジットカードやスマホを使ったQRコード支払いを受け入れることは相当ハードルが高いだろう。


政府に切に臨みたいのは、「軽減税率導入の取りやめ」である

当初より公明党は生活必需品である食料品への軽減税率を強硬に訴えて(自民党はもともと軽減税率には消極的だった)いて、消費税増税に伴う痛税感を和らげたいとの考えが軽減税率導入のベースにあるのだが、そもそもこの考え方は矛盾に満ちている。

まず、外食と持ち帰りで軽減税率適用の線引きをする発想がおかしい。
マクドナルドや牛丼店での食事は外食だが、決して贅沢なサービスを受けるわけではないのに10%課税になるのに対して、成城石井などの富裕層向けスーパーで高級食材を購入する場合には8%の軽減税率が適用される。これは明らかに矛盾であろう。
また、コンビニでのイートインは一般的で広く定着しているが、店舗で購入したおにぎりやサンドイッチを店内のカウンター席で食べると外食扱いで10%課税になる。2%余分に消費税を払ってまでイートインコーナーで飲食する人はほとんどいないのではないだろうか。イートインコーナーは来年10月以降は無くなってしまうかもしれない。
スーパーやコンビニ各社では、「このスペースは休憩のためのスペースであり飲食はご遠慮下さい」といった文言を掲示して、建前上はイートインのために使用させないことも検討されている様だが、そんなスペースは店舗側にとって無駄だろうし、他の用途に活用すべきだろう。
私個人的としては、イートインのカウンターで淹れたてコーヒーを飲めなくなるなら、コンビニに立ち寄る頻度自体が減るかもしれない。

消費税率20%以上の欧州諸国だが、軽減税率は政策的に失敗している

さらに、軽減税率を導入して長い年月が経っている欧州諸国では、軽減税率は政策的に概ね失敗であるという結論がている。付加価値税(消費税に相当する)の標準税率が20%の英国では、生活必需品に対する税率は軽減されて5%もしくは免税になっているが、対象となる品目の分類が細かい上に、店舗で持ち帰りができる調理済み食品の温度によって税率が異なっているという複雑さだ。英国在住の人の話によれば、買い物の会計レジで適用される税率は良く言えば臨機応変、悪く言えばいい加減に決められるケースが多いとのこと。
軽減税率を既に導入してしている欧州諸国の経験いわば『先人たちの知恵』に学んで「矛盾だらけで消費者や店舗に混乱を招く軽減税率は導入べきでない」と日本政府はどうして気付かないのか甚だ疑問である。

食料品への軽減税率導入ではなく、税額控除こそが低所得者対策になる

逆進性の高い消費税において低所得層へ配慮すべきだが、その点においても軽減税率導入は逆効果である。
低所得層への対応は、税額控除や直截給付金を支給することが効果的で政策的に無駄がないと思われる。マイナンバーが導入されているのだから、給付金支給の基準となる所得の把握もしやすいだろう。

社会保障制度の維持や財政再建には消費税増税は避けられないことは多くの国民は理解している。しなしながら、軽減税率導入の愚策は、日本社会に大きな禍根を残すだろう。軽減税率に反対する論客やエコノミストたちの声は、残念ながら虚しく響くばかりだ。
出入国管理法の改正論議では存在感を示していた野党各党も、軽減税率に関しては導入の是非や、その矛盾点と政策効果について政府や与党を問いただす姿勢はほとんどみられない。
新聞各紙も、購読料が軽減税率の対象となっていることから、批判めいた論調は極めて少ないのが現状である。

自民・公明両党の与党税制調査会にて、平成31年度税制改正大綱がとりまとめられ、軽減税率導入を含めた消費税増税に向けた対応策(住宅ローン減税の拡充・自動車税制の見直し等)が事実上決まった。年明けの通常国会にて税制改正法律案は提出され、年度内に成立する運びとなるだろう。

景気後退シナリオだけは避けたい

折しも、米中貿易摩擦の影響が世界経済に悪影響を及ぼしはじめており、企業の業績見通しは下方修正が相次いでいる。
リーマンショック級の経済危機が発生しなければ消費税増税は実施されるだろうし、来年夏の参議院選挙で改選議席数を多く抱える自民党が大敗する事態となっても増税自体が延期されることはないだろう。
矛盾に満ちた軽減税率を導入することで、国民生活に混乱をもたらすだけでなく、企業業績や経済の先行き不透明感が高まる中で、消費税増税が消費マインドを一段と落ち込ませ本格的な景気後退に突入してしまうシナリオだけは避けたいものである。

蛇足ながら付け加えると、消費税対策として導入が検討されている「プレミアム商品券」は消費喚起効果は一時的であり、財政のバラマキとして無駄になる可能性が高い。かつて公明党の肝いりで導入された「地域振興券」と同様、商品券の金額分が生活必需品への支払いに充てられるだけで、他の消費は切り詰められるのがオチである。


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ゴーン氏逮捕の衝撃と日産自動車の今後について思うこと

全く予想してしなかった日産会長の逮捕劇

11月19日夕刻に電撃報道されたカルロス・ゴーン氏(ルノーCEO・日産自動車前会長)逮捕のニュースは大変衝撃的だった。関連するニュースは連日リリースさされており東京地検特捜部による捜査・取り調べが続いている模様だが、事件の核心部分や逮捕容疑である金融商品取引法違反(有価証券報告書における役員報酬額の虚偽記載)に至ったゴーン氏の動機や容疑の認否について等、いまだ明らかになっていないことが多い。

カリスマ経営者逮捕の影響は

グローバル企業のトップ逮捕は大きな経済問題であり、また日産の株主や関係するステークホルダーへの影響は甚大であることから金融市場を混乱させる事態となっている。折しも、米中貿易戦争による世界経済への先行き不透明感から10月以降軟調傾向が続いていた株式市場にとっては、更なる悪材料の発生がまさに「泣きっ面に蜂」の事態と言えるかもしれない。

ゴーン氏がいなくなった後、『ルノー・日産・三菱自動車の企業連合』がこれからどうなるのか興味半分、不安半分の心持ちで見守っていきたいが、売上でも時価総額でも親会社ルノーを上回る日産自動車にとっては、資本関係の見直しや経営の自主性を奪い返したい思いを、日産の日本人経営陣のみならず自動車ファン(とりわけ日産車オーナー)の皆さんは強く持っているのかもしれない。

90年代のの日産車は魅力的だったが・・・

かくいう私も、国産車と輸入車を何台も乗り継いできた自動車好きの一人であり、残念ながら日産車を保有したことはないが、バブル期を含めた90年代には、シルビア・180SX・初代シーマ・R32スカイライン・フィガロなと数々の名車たちが若者中心に人気を博したことを鮮明に覚えている。奇しくも、日産自動車が経営危機に陥って1999年にルノー傘下に入り、ゴーン氏が経営トップに就いた後は、人員削減や工場閉鎖など大幅なリストラを迫られたこともあり、魅力的なクルマがほとんど作られなくなった。

若者のクルマ離れが叫ばれて久しい。多人数が乗れるミニバンや軽自動車の需要が大半を占める日本市場の特質や環境・燃費性能を求めらる世界的な流れに対応せざるを得ないという業界の状況はあったにせよ、自動車ファンをワクワクさせるクルマが日産からほとんど登場していないのは残念だった。
また、ゼロエミッションで世界に先駆けて発売した電気自動車「リーフ」は日産の技術力を伺わせたが、そのデザインが奇抜であることや、その電動ユニットを他の車種に広げていかなかった事が残念でならない。

事件の背後にあったのは、日産によるクーデターなのか!?

ワイドショーを賑わす程、今回のゴーン氏逮捕のニュースは、巨額報酬の過小記載や会社経費の不正支出問題を中心に一般に大きな話題となっている。ルノーによる経営統合に反対をする日産側のクーデターではないかとの見方も強くあり、今後の展開は国内外で広く注目の的になるであろう。少し不謹慎な言い方かもしれないが、検察との司法取引を利用して日産側が入念に準備して仕掛けたゴーン氏排除の企てを国民は「映画やエンターテイメントを観るような感覚」で楽しんでいるように思えてしまう。

やはり企業のガバナンスが機能していなかった

すでに専門家たちが指摘している通り、容疑者であるゴーン氏と側近のケリー氏のみの刑事責任追及で終わる問題ではないことや、有価証券報告書の虚偽記載を見逃した日産の法人としての責任さらにはガバナンス体制の機能不全(取締役会や監査役・監査法人によるチェック機能が杜撰)がより重大な問題として取り上げられるべきだと思う。

日産の株主にとっての投資判断は難しい

東京証券取引所での日産株は、ゴーン氏逮捕の直前は1,005円であったが、一時940円まで値を下げ11月22日は961円で取引を終えている。株価だけをみれば「約4.4%の下落」であるので、18年間に渡って日産の経営トップに君臨してきた大物経営者の逮捕という衝撃からすると、株価は小幅な下落にとどまっていると言えるだろうか。
今後の事件捜査の進展と関連して、ルノーとの資本関係・事業アライアンスが大幅に見直されることになれば、さらなる株価下落を想定した方がいいのかもしれない。
自動運転や電動化など今後も巨額の開発投資が必要な自動車業界にとって、日産がルノーから完全に独立して単独で生き残っていくという選択はまずあり得ないと思うが、日産株を保有する個人株主の人にとって売却すべきかどうかの投資判断は難しいだろう。
また、事件発覚前からもともと配当利回りが高かった日産株だが、株価下落のおかげで配当利回りはさらに上昇して直近では6%に迫る水準だ。現在の株価水準が割安であり配当利回りの高さに魅力を感じる投資家もいるかもしれないが、安易に日産株に新規投資するのは賢明でないと思われる。
なぜなら、日産の高い配当性向(純利益に対する配当金支払いの割合)は日産株を43%保有する親会社ルノーへ利益を移転している性格が強いからである。実際、ルノーの年間純利益に占める日産からの配当収入の割合はおよそ50%にもなっている。
資本関係の大幅見直しがあれば、配当政策は大きく見直されることは明らかだ。

ゴーン氏の逮捕は、今年一番の大ニュース!?

いずれにしても、ゴーン氏逮捕事件の衝撃は大きく、投資家のみならず金融市場に縁遠い一般市民の間にでも高い関心を集める経済・社会問題になっている。単にカリスマ経営者個人の不正事件に留まらず、大企業のガバナンスや格差問題をあらためて考える契機となり、さらには株式市場や自動車業界の勢力図に影響を与えかねない今年一番の大ニュースとなってしまった。



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放置された銀行預金「休眠口座」は国に没収されるのか!?

休眠預金活用法が成立!

10月12日付の日経新聞にて休眠口座に関する記事が掲載されていた。
日本では既に2016年末に休眠預金活用法が成立しており、10年以上にわたって取引がなく放置された預金すなわち「休眠口座預金」は、2019年から預金保険機構などを経由してNPO法人などの公益活動を行う社会団体へ助成されたり融資されたりしてその資金を活用できるようになった。

いよいよ来年1月から、10年以上放置された預金が社会事業に活用されることになるが、これまで銀行が管理をしてきた休眠口座が、法律にしたがって、国が管理することになる。
記事でも言及されているが、潜在的な休眠預金は現在約6,000億円で対象の口座数も6,000万を上回る見通しであることには驚いてしまう。

自分の預金が休眠口座になってしまったら?

預金者本人が気付かなければ、預金の権利は国に移ってしまい、口座を保有する銀行に申し出をしなければ手元に戻らない。
だからこそ全ての国民は注意をする必要がある。日本国内の成人のほぼ全ては、銀行口座を持つ預金者なのだから。

念のために補足しておくと、休眠預金は国が完全に没収するというわけではない。預金は預金者の個人資産であり、国は憲法で守られている財産権を侵害できない。よって、預金者はいつでも請求をすれば払い戻しは可能である。
請求手続きは、通帳や口座番号など過去の取引を確認できる書類を用意して、金融機関の窓口に問い合わせをすればいい。通帳や印鑑、免許証などの本人確認書類を持参すれば、窓口での手続きは比較的スムーズに済んで預金を引き出せるだろう。長年放置していた銀行口座のため、万一印鑑を紛失していても改印手続きをすれば大丈夫だ。

ただし、請求手続きは預金者本人が申し出る必要がある。口座開設時に届け出た住所が引越しにより変わっていても、登録住所を変更していない場合は多いだろうし、そもそも本人がどの銀行に預金していたかを忘れてしまったりしていると預金を取り戻すことは難しい。本人が高齢になり認知症で思い出せなかったりすれば尚更だ。本人が休眠預金の存在に気付かなければ、預金を失ってしまったことと同じである。

休眠預金が公益や社会のために有効活用されるのなら・・・

金融庁の試算では、現在6,000億円程ある休眠預金の残高は、払い戻し要請がある分を差し引いても毎年600億円前後増加しているとのこと。預金大国日本の眠った資産が公益活動に活用されることはとても有意義であるが、この資金が少子化対策などの社会保障の一部に充てられる程の財源規模として少ないことは残念だ。

休眠口座の資金が公益活動に有意義に使われるのであれば、個人的には少額の預金(数千円程度なら?)をあえて手続きをしてまで払い戻すことはしないかもしれない。



at 13:51, gmoneylife, -

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人生100年時代といわれる中、若者は平均寿命まで生きるつもりはない!?

ITmedia ビジネスオンラインのウェブサイトで「あなたは何歳まで生きたいですか?寿命への意識と平均寿命のギャップ」という記事に目がとまった。

メットライフ生命が行った調査(20〜79歳の男女1万4100人が回答をし、調査時期は2018年8月)で『あなたは何歳まで生きたいか?』との問いに、20歳代の若年層では平均寿命を下回る『77.5歳』までという結果が出たとのこと。
20歳〜70歳代の男女の中で、20歳代が回答した希望寿命の77.5歳が最も短いことも分かった。

一方、60歳〜70歳代の希望寿命は『84.5歳』で調査対象の全年齢層の中で最も長いという結果だった。
あくまで一民間企業の調査に過ぎないのだが、シニア層に比べると、若年層は平均寿命を全うしたいという意識が弱いという結果は、まあ理解できなくはない。
しかし、将来に希望が持てず、どうせ生き甲斐のない人生なら、あえて長生きしたいとは思わないという若者が少なくないのであれば、そのこと自体は大変由々しきことだと思う。
あるいは、20歳代の若者の多くは、自分自身が何歳まで生きたいかなどは考えたこともないのかもしれない。

自分で意識する寿命と平均寿命に大きなギャップがある

記事でも言及されているが、日本人の平均寿命は毎年過去最高を更新しており、2017年の平均寿命は、男性が81.09歳で女性が87.26歳となっている。したがって、男性60〜70歳代を除いて、男女ともに全年齢層において、平均寿命よりも短い寿命意識持っている、つまり実際に生きるであろう寿命まで生きるつもりがないという調査結果か出たと解釈できる。
私たちは自分の寿命を自身で決めることは当然できない(日本では、安楽死はもちろんのこと、尊厳死すら法的に明確に認められていない)し、何歳まで生きたいかという寿命意識が実際の寿命と乖離していること自体は何ら不思議ではないのだが、「意識している寿命と実際の寿命に大きなギャップがある」ことは、退職後の生活資金や介護費用等の老後に備えた準備が十分にできない人が今後続出するかもしれないという懸念はあるだろう。

若者は自分自身の老後を意識することができない!?

調査結果をそのまま捉えて、20歳代の若者の多くの意識が平均寿命まで生きたくないということではなく、自分自身がいずれ老いていくことをイメージできない、あるいは単に老後生活を考える機会が少ないということも十分考えられる。年齢を重ねるごとに老後に対する不安度は上がっていくだろうから、40歳代が最も不安度が高い世代(87.6%)という調査結果は納得ができよう。20歳代が「認知症」や「自らの介護」への不安度が比較的高いという調査結果は少し意外な感じもしたが、いたずらに長生きはしたくはないが、自分自身が認知症になったり要介護状態になったりした場合の不安や備えを考えていることには好感が持てる。

結局のところ、単に長生きすること自体に意味がない

とにかく長生きすることはいいことだ!長生きするために健康に気をつけた生活を心がけよう!」と必死になったとしても、その長い人生自体が食事節制や老後に向けた過度な節約行動等に追われた「苦痛と苦悩」に満ちたものになるのなら、そこまで必死になって長生きするメリットはないと考える人は少なくないだろう。人生100年を前提にして、若い頃から老後のための人生設計に四苦八苦することで、人生が不幸になるのなら本末転倒といえる。

もしかしたら、若い人ほど希望する寿命が短くなっている理由は、彼らがそれだけ「長生きすること自体には意味がない」と気づき始めているからなのかもしれない。

at 19:03, gmoneylife, -

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